八日市地方遺跡
2025-06-15


八日市地方遺跡(ようかいちじかたいせき)は、北陸地方を代表する弥生時代中期の大規模な集落遺跡である。

概要

八日市地方遺跡はJR小松駅東口から国道8号線にかけて最大15万平方メートルに及ぶ弥生時代中期の環濠集落遺跡である。小松市周辺の平野部は扇状地の堆積層をベースに形成されおり、基底層から表層まで泥質の堆積層で形成されている。 弥生時代中期に八日市地方遺跡に大規模な環濠集落が出現する。集落の中心を流れる埋積浅谷から土器・木製品・玉類など多様な遺物が大量に出土する。緩やかに蛇行する河川の両側に集落が広がり、居住域と墓域とに分かれる。居住域は3重の環濠で囲まれ、その外側に広がる墓域は主として方形周溝墓30基以上が発見されている。

調査

1930年(昭和5年)に2個の磨製石斧の出土により発見された遺跡である。1949年に小松高校、1950年に明治大学・石川考古学研究会・小松市教育委員会による調査が行われた。1961年に石川考古学研究会、993年〜2000年、2006年、2008年、2017年、2022年に小松市による調査が行われた。1997年、1999年、2015年〜2017年は石川県の調査が行われた。 発見日は平成29年6月5日である。全長16.3cm、鉄製〓は長さ 5.1 p、刃部は三角形で「柄付鉄製〓」は両辺に刃がつく。木製の柄は長さ 13.9 p、太さ(グリップエンド状の端部)3.5 p、断面形は円形から楕円形で、下方には格子文様が彫り込まれており、上半部を二枚合わせにして〓を挟み込み、桜の樹皮を巻き付けて固定している。木製の柄が完存する弥生時代の鉄製〓としては、国内初出土で、最古の資料となる。鉄器が列島各地へ普及していく過程を考えるうえでも、極めて貴重な資料である 出土品は、土器・土製品(コンテナバット約4,300箱分)、木器・木製品(約35,000点)、石器・石製品(コンテナバット約300箱分)、銅鏃、骨製品で構成される。

重要文化財

平成23年6月27日に出土品1020点が重要文化財に指定された。主要な出土品に魚形木製品、把付磨製石剣、人形土製品、シカと狩人が描かれた絵画土器、人面付土器、人物陽刻意匠板、匙、メノウ製垂飾、鳥形、武器形と磨製石剣などがある。

遺構

遺物

指定

時期

アクセス

参考文献

[弥生時代]

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