古墳時代
2025-02-12


''古墳時代'(こふんじだい,Tumulus period/Kofun period)は考古学上の時代区分のひとつである。弥生時代に続き、前方後円墳などの大型の古墳が作られるようになり、終末は古墳が作られなくなる時代すなわち7世紀である。

概要

おおむね、3世紀中頃から鉄器が広く普及し、農耕生産の拡大に伴って社会的身分がより拡大し、強大な武力で人々を支配するようになる。古墳時代には弥生時代の社会的な格差がより拡大した。古墳に葬られた人物は、古墳時代の支配者・指導者とその一族である。王(きみ)や「大王」(おおきみ)などと呼称された人物がいたようである。弥生社会から古墳時代の社会に代わるときに威信財や祭祀が重要な役割を果たしていた。分布の中心が西から東に移ったのは威信財としての「鏡」であった。紀元前1世紀の初めの頃の前漢の鏡は、九州北部で特に高い頻度で見つかる。近畿で出土する割合は、漢鏡6期、7期と後の年代になるほど高まり、近畿地方から検出される鏡の量は、次第に他の地方を圧倒するようになる。日本の古代国家が形成された時期である。

古墳時代の開始時期

古墳時代とは古墳が盛んに造られた時代であるが、その古墳とは前方後円墳などの大型の古墳を指している。つまりいわゆる「大王墓」が作られ始めた時代である。 概ね西暦250年前後が古墳時代の始まりとみる研究者は多数とみられる。西暦250年頃に何があったかといえば、箸墓古墳の出現である。 福永伸哉は「(箸墓古墳の)築造時期は・・・250年代頃とみるのが妥当であり、国立歴史民俗学博物館の240-260年という導出とも整合的である」としている(参考文献1)。

参考文献

  1. 福永伸哉「邪馬台国と纒向遺跡・箸墓古墳」(『講座畿内の考古学 第二巻』「古墳時代の畿内」),雄山閣,pp.32-45
  2. 春成秀爾ほか(2010)「古墳出現期の炭素14年代測定」国立歴史民俗学博物館 研究報告163
  3. 河野一(2011)「威信財経済の論理―威信財と公権力の関係性についての理論的素描」季刊考古学117号 古墳時代を体系的にみる
[古墳時代]

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