石錐(せきすい/いしきり、Borer/stone awl)は穴をあけるための道具である。 「ドリル」、「ツインケン」、「揉錐器」と呼ばれることもある。
旧石器時代、縄文時代から弥生時代に見られる。長さ3cm前後の一端を針状にとがらせた打製石器である。 キリのように回転穿孔の道具として使われたと考えられている。錘状の突出部を刃として用いた。「いしきり」の名で、縄文時代に石器として用いられた。携帯用のドリルである。 頭部を平たくしたものと全体を棒状にしたものとがある。江戸時代には石鏃の一種とされていたが、1886年に羽柴雄輔が石錐であると指摘した。旧石器時代と弥生時代の石錐はすべてが打製石器である。北部九州では石錐はまれである。朝鮮半島に類例がある。
石錐の形態は錐部の長短、調整加工の方法、横断面形、頭部の形状、錐部両側縁の角度などの形状によりA類、B類、C類に分類される。
先が細く尖っており、獣の皮や木の皮などを縫い合わせるため、木器や皮革製品などの有機質に穴をあける道具と推察される 柄部にアスファルトによる固定痕が残るものがみられる。
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