小立古墳(こたてこふん/こだちこふん)は奈良県桜井市にある古墳時代の帆立貝式前方後円墳である。
1999年(平成11年)の圃場整備に伴う事前整備により発見された。酒井温子・村上薫史他(2005)により加工木の樹種はコウヤマキと同定された。発掘時に加工木の周囲の土は青灰色であったから酸素不足のため残存したと推測される。巨大な柱状木製品はヒノキであった。丘陵上に築かれた古墳ではなく小規模な屋根に挟まれた谷部に位置する。葺石が良好に残存し墳丘や周濠から、おびただしい数の埴輪や木製品が出土した。 古墳周濠の表面から下3.5mで木製車輪が見つかった。同時に見つかった土器から、飛鳥時代後半に廃棄されたと見られている。 車のタイヤに相当する輪木は厚さ3.7cm、幅9cmである。輻はホイールに相当し、日本最古の木製車輪である。従来は奈良時代の木製車輪が最古であった。輪木に開けた穴に輻の「ほぞ」をはめて、内周の輪木で補強する。車輪はアカガシ材であり一部は摩耗していた。貴族など一部の特権階級が使用したもので、用途としては牛車または荷車が想定される。古墳時代の古墳なので、木製車輪は古墳築造後に廃棄されたのであろう。盾形木製品には直弧文が描かれていた。
発掘調査は2000年に桜井市教育委員会により行われた。後円部の1段目テラスの円筒埴輪は原位置で出土し、5本の木製埴輪の基部は立ったまま発見された。埴輪と木製埴輪の使い方がわかる古墳であった。位置は山田道の西側と推定される。埋葬施設は削平され現存しない。概報では本来3段築成とされるが(桜井市教育委員会(2002))、沼澤が示すように第3段の想定は難しいと思われ(沼澤2003:97)る。茅原大墓古墳(築造4世紀末〜5世紀初)とほぼ同じ時期の古墳である。
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