聖石遺跡
2024-03-08


聖石遺跡(ひじりいしいせき)は長野県茅野市にある縄文時代の遺跡である。

概要

八ヶ岳の西南の麓、渋川とベッタ沢に挟まれた東西に長い尾根状の大地に立地する。遺跡がある台地の南側に台地に沿って東西に延びる幅広の谷があり、地元ではその谷を「ベッ タ沢」と呼ぶ。標高は1040mで、この一帯で縄文時代中期の遺跡ができる限界の高さである。昭和40年頃に聖石遺跡がある台地は発掘調査されずに、開田工事が行われた。工事関係者の話によれば、その時にかなりの土器が出土したといわれる。

調査

調査は大地の全体にわたり、削平部分以外の集落の全体像を把握した。平成8年度から平成15年度にかけて発掘調査が行われた。 住居形状が時期により変化することが判明した。曽利式期前半は円形プラン、曽利式期後半は方形に近いプランであった。聖石遺跡から釣手土器が出土した。釣手土器は長野県や山梨県などの限られた場所で作られ、ら5500年前から4500年前まで、約1000年の間にだけ使われた土器である。縄文時代は植物性と動物性の油で火をともしていたことと考えられる。ヒスイ製ペンダント4つ見つかっており、それぞれ別々の土坑内の東よりから出土した。1つに途中まであけようと試みた未貫通の孔が残っているものがある。これはこの場所でペンダントを作っていた証拠である。 土偶は高さ12.9cmである。頭部と手部が欠損しているが、沈線の施紋があり、臀部が張り出す立体土偶である。石棒は石囲炉の焚口部の縁石として利用されていた。材質は灰白色の安山岩である。もとは別の用途だったと考えられる。

遺構

遺物

指定

展示

アクセス

参考文献

  1. 茅野市教育委員会(2004)「聖石遺跡」
[縄文時代]

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