今宿五郎江遺跡(いまじゅくごろうえいせき)は弥生時代の環濠集落遺跡である。
今宿五郎江遺跡福岡市西部の今宿平野に位置する。糸島平野東部の海岸部にあたり、東を叶岳・長垂山、西を高祖山の山塊に固まれた狭小な小平野である。標高416mの高祖山から北へ延びる丘陵の末端部に立地する。弥生時代中期から後期の集落遺跡である。環濠は弥生時代初め頃に掘削されたとみられる。南北280m、東西200mの範囲の環濠である。環濠の東側で1ヶ所陸橋が確認され、集落の入口と見られる。環濠から土器・木製品が多量に出土した。環濠は弥生時代後期には埋まった。環濠に水が流れた痕があり、水を流す機能があったと考えられる。西側の調査では環濠に連結する井泉が検出された。井泉の水は環濠から下流に流れ込む構造となっていた。 遺物には瀬戸内海地域からや畿内系土器、四国系土器のほか、楽浪郡で作られた土器、銅製品、鉄製品が混じる。中国の銭貨(貨泉)5点、鉄製の斧や鎌など金属製品も発見される。
今宿小学校の老朽化した木造校舎の改築工事で昭和59年7月3日に当該地の試掘調査を実施した。埋土下から弥生時代後期の遺物包含層が検出され、その下層より土壙、円形ピットなどが検出された。T層は弥生時代後期から古墳時代中期の遺物層で、約50個の土器片が出土した。二重口緑をもつ壷型土器が見られる。U層壷型土器、甕形土器、鉢形土器、脚付き甕、高杯、器台、手軽土器が出土した。龍が1点出土している。編み方は鹿部と休部で異なる。鹿部は経条、緯条ともに0.4cm程の材を用い、2本を1単位とし、4本超え、4本潜り、2本送りに編み込む。
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