有田七田前遺跡(ありた ななたまえ いせき)は福岡県早良区にある縄文時代晩期末の遺跡である。
室見川により形成された早良平野のほぼ中央部に位置する。標高7.5mである。有田小田部遺跡が所在する洪積台地の東南部に当たる。遺跡の東側は民家があり、田畑より一段高い。周辺では牟多田遺跡、鶴町遺跡など夜臼式土器を出土する遺跡が多い。沖積地で多量の刻目突帯文期の遺物が出土している。河道に恒常的な水の供給が途絶え、滞水状態になって遺物が廃棄されたとされている。
出土遺物は土器、土製品、石製品などである。土器の大半は夜臼式土器である。甕形土器I頬、甕形土器U類、甕形土器V類、甕形土器W類が出土した。土製品には紡錘車と土錘がある。石器には石鏃、石斧、石錘、打製石鎌、石包丁、磨製石剣、石槍、片刃礫器、磨石2、砥石などである。 縄文晩期の夜臼式土器の中に朝鮮無文土器が検出された。1985年に調査では遺構として河川・包含層・溝状遺構が検出された。土器は刻目突帯文土器が検出された。
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