小瀬ヶ沢洞窟遺跡(おせかさわどうくついせき)は新潟県小郡市にある縄文時代の遺跡である。
小瀬ヶ沢洞窟遺跡は阿賀野川支流の常滑川を遡った室谷川沿いの標高約200mの地点にある。 流紋岩の亀裂による自然洞を利用した縄文時代草創期の住居である。隆線文や押型文などの土器群、狩猟道具の石斧や石槍などの石器が千数百点出土した。
1960年、長岡市立博物館が発掘調査を行う。縄文時代最古の草創期を主とする計1万3千点の遺物が出土した。出土品の内訳は、土器片1394点、石器・石製品11474点、骨器・獣骨241点であるが、そのうち縄文時代を代表する土器片140点、石器・石製品1207点、骨器3点を国指定重要文化財に指定した。土器には、隆起線文土器、押圧縄文土器、櫛目文土器、など多様な文様の土器が出土した。石器は多様な尖頭器(有茎、棒状)、石槍、石斧、石鏃、石匙、石錐、磨石などが出土した。細身の尖頭器類には短く折って軸にはめ込む植刃や断面が三角形となる多様な尖頭器(断面三角形錐)など他の地域では少ない特殊な石器が見られる。東アジアや日本列島におおける土器出現器の様相を示す代表的な遺物である。
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