古代鏡展示館(こだいきょうてんじかん)は兵庫県にある古代鏡を中心とした中国古代の青銅器等を収蔵し公開する博物館である。
概要
加西市在住の美術品蒐集家である千石唯司所有のコレクションを元にして、2017年(平成29年)4月に兵庫県立フラワーセンター内に開館した。2021年(令和3年)に増築し、新展示室がオープンした。その後、寄贈を受けたことや展示面積・点数が倍増したことにより、展示品は従来の古代鏡に加え青銅器まで拡充された。中国唐時代の「螺鈿双鸚鵡紋八花鏡」はヤコウガイと琥珀を用いて花にあそぶ鸚鵡を表す。三国時代の「象嵌八鳳鉄鏡」は珍しい鉄製の鏡である。「緑松石象嵌鋸歯縁」は3700年前の中国最古の鏡面を展示する。
- 第一展示 鏡の歴史的な流れを紹介、「青銅の時代」
- 第二展示 テーマ展示「唐王朝の華」
収蔵品
300面以上の古代中国鏡を保管し、そのうち約100面を常時展示する。
円鏡
二里頭(夏)以後
- 星形紋鏡 - 商 紀元前13世紀
- 素紋凹面鏡 - 西周 紀元前10〜9世紀
- 緑松石象嵌鋸歯縁鏡 - 二里頭(夏) 紀元前17〜16世紀
春秋・戦国
- 狩猟紋鏡 ? 先秦 紀元前8〜3世紀
- 渦紋鏡 - 先秦 紀元前8〜3世紀
- ガラス象嵌鏡 - 先秦 紀元前8〜3世紀
- 多紐粗紋鏡 - 春秋併行 紀元前8〜7世紀
- 羽状紋鏡 - 戦国 紀元前4世紀
- 四葉紋鏡 - 戦国 紀元前4世紀
- 漆彩龍紋鏡 - 戦国 紀元前3世紀 漆を塗る鏡
秦・前漢
- 雲雷地紋鏡 ? 前漢 紀元前2世紀
- 五獣紋鏡 - 秦・前漢 紀元前3〜2世紀
- 狩猟紋鏡 - 秦 紀元前3世紀
後漢
- 重列式神獣鏡 - 後漢 2世紀
- 画像鏡 - 後漢 2世紀
- 環状乳神獣鏡 ? 後漢 2世紀
- 内行花紋鏡 - 新(王莽) 1世紀
三国
- 鉄鏡 - 後漢-三国 2〜3世紀
- 八鳳鏡 - 三国 3世紀
- 貼金ガラス象嵌鳳紋鏡 - 南北朝-隋 6〜7世紀
隋・唐
- 六神像鏡 - 南北朝-隋 6世紀
- 十二支紋鏡 - 隋-唐 6〜7世紀
- 瑞鳥瑞獣紋鏡 - 隋-唐 6〜7世紀
- 四神十二支紋鏡 - 隋 6〜7世紀
- 瑞花対獣紋鏡 - 隋-唐 6〜7世紀
方鏡
- 四山字紋方鏡 - 戦国 紀元前3世紀
- 四鳥紋透彫方鏡 - 戦国 紀元前4世紀
稜花形
葵花形
鋸歯縁
- 緑松石象嵌鋸歯縁鏡 - 二里頭(夏) 紀元前17〜16世紀
八角形
連弧形
花弁形
施設概要
- 名称:古代鏡展示館(兵庫県立考古博物館加西分館)
- 場所: 兵庫県加西市豊倉町飯森1282-1(兵庫県立フラワーセンター内)
- 入館料:一般 100円+フラワーセンターの入園料500円
- 定休日: 水曜日(祝日の場合は翌平日)・年末年始(12/28〜1/1)
- 開館時間:午前9時〜午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
- 交通:JR大阪駅からハイウェイバス、アスティアかさい下車、平日は加西市コミュニティバス270円(平日)10分、休日はタクシー15分。フラワーセンター正門前まで。
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