河原口坊中遺跡
2023-06-24


河原口坊中遺跡(かわらぐちぼうじゅういせき)は神奈川県海老名市にある弥生時代から近世におよぶ複合遺跡である。

概要

相模平野を南に流れる相模川の左岸の自然堤防上に立地する。弥生時代中期から後期には大規模集落が営まれた。集落規模は南北410m、東西100mを超える範囲である。集落内には革が蛇行して流れていた。弥生時代中期から古墳時代前期にかけ埋没していく。 弥生時代後期の地阻喪から竹状のしがらみ状遺構が2か所、14例出土した。竹状の素材2から3本を1単位とし、縦材と横材を使用する。魚を追い込んで捕獲する漁労施設とみられる。板状鉄斧は長さ28.5cm、幅3.4vm、厚さ1.3cm。重さ604.6gである。東日本では初の出土であった。弥生時代には原料から鉄を生産する技術が日本に無かったことから朝鮮半島から運ばれてきたものと推察される。木製品が原型のまま発見されたには珍しい。水分を多く含んだ泥が真空パックの代わりになり、臼や杵といった木製品の保存状態が良いまま出土するのは珍しい。水分を多く含んだ泥が真空パックの代わりになったようである。

調査

平成18年6月から調査開始し、小銅鐸が完全な形で出土した。高さ8.1cm、最大幅4.1cm。 鰭や文様はなかった。神奈川県内で3例目である。小銅鐸は内部にグリーンタフを使った舌と思われる小石が付着して残っている点、小銅鐸には通常ない内面突帯がある点、他二例が時期が古墳前期に下るのに対し弥生後期に入る点などが注目されている。

遺構

遺物

指定

アクセス等

参考文献

  1. 文化庁(2016)『発掘された日本列島 2016』共同通信
[弥生時代]

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