桃核(とうかく)は桃の種子を含む内果皮である。
桃の果実を食べた後にのこる硬い殻を「桃核」と呼ぶ。 岡山県内では22遺跡で13,000個を超える桃核が出土している。 山梨県内で最古の桃核の出土例は南アルプス市の大師東丹保遺跡の桃核である。弥生時代中期の遺構や当時の土層から6点が出土している。このほか大師東丹保遺跡では、弥生時代後期、古墳時代、鎌倉時代の遺構からも発見された。 中村俊夫(2018)によれば、纒向遺跡では桃核が2800個が出土している。モモの実は1年で熟して種を残すため、その年に捨てられた可能性が高い。2800個の中から12個を放射性炭素年代測定を行ったところ、平均182±6yBPの結果を得た。これは暦年代較正すると、西暦135年から230年の間のいずれかに位置する。徳島県埋蔵文化財センターの研究結果とも整合的である。まさに卑弥呼の時代と重なる年代である。
桃は古来、不老長寿をもたらすと考えられており、神や仏に力を授ける果実と考えられていた。古事記ではイザナギ神(伊邪那岐)が黄泉の国から逃げ帰る際、追手に追われ、桃の実を三つ取り、追手に投げつけて追い払ったと書かれる。古代には桃が邪鬼を祓うと考えられていた。
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