三ノ耕地遺跡
2024-03-06


三ノ耕地遺跡(さんのこうちいせき)は埼玉県吉見町にある弥生時代、古墳時代の複合遺跡である。

概要

埼玉県比企地方東部の比企郡吉見町、東松山市に広がる吉見丘陵の南側、荒川に形成された自然堤防上に形成された遺跡である。水場遺構は南北13.5m、東西7.3m、深さ1.8mで楕円形である。土器とともに大量の木の実(トチ、クルミ)が出土した。さらに食物繊維で編まれた網代編みのザル状の編み物が6点出土した。1点は49cm×44cmであり、編み物を使用して堅果類の虫殺しや灰汁抜きのための水晒しを行っていた。中央付近の湧水点と推測される直径40cm、深さ30cmの土坑状の施設があった。内部には大量の土器や石器が廃棄されていた。石剣、土器、木の実、獣骨が混在する。イノシシや鹿の骨などの獣骨、土偶、土製耳飾り、イノシシ形土製品などがあり、狩猟に関わる祭祀の跡とみられる。 土偶は高さ20.4cm、厚さ4.8cm、中は中空である。首から胴部に赤い顔料が残る。

調査

平成8年から平成9年にかけて、吉見町教育委員会が実施した発掘調査で縄文時代の水場遺構や古墳時代初期の方形周溝墓や古墳群が発見された。水場遺構は縄文時代晩期(約2500年前)の頃である。 令和3年7月1日から令和3年12月31日に埼玉県埋蔵文化財調査事業団の調査で、縄文時代の水場遺構や古墳時代初期の方形周溝墓や古墳群が発見された。古墳時代前期(4世紀初頭頃)の前方後方形墳墓3基と方形周溝墓が並んで発見された。

遺構

遺物

指定

展示

アクセス

参考文献

  1. 文化庁編(1999)「発掘された日本列島'99」朝日新聞社
[縄文時代]

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