船山1号墳(ふなやまいちごうふん)は愛知県豊川市にある古墳時代中期の前方後円墳である。
豊川市の西側を流れる西古瀬川と音羽川にはさまれた洪積台地の標高約26mの場所に船山1号はある。現在は墳丘の大部分が削平されている。船山1号墳は墳長 96mと東三河地方で最大規模の前方後円墳である。周辺では律令時代に国府・国分寺・国分尼寺が建立されており、古代から開けた場所であった。古代の三河国の国府跡にはは国庁の正殿と想定される石組雨落溝を伴う四面廂建物、後殿と考えられる東西棟の大型掘立柱建物が検出されている。現在も国府駅がある。
1945年(昭和20年)の防空壕切削時に、鉄製品(鉄刀3点 、鉄鉾3点 、鉄鏃約 70点)が出土した。平成20年の調査では南側くびれ部に、平成27年4月から11月の調査では北側くびれ部からほぼ相似形の造り出し(南側8.3m×4.0m、北側8.5m×4.5m)がみつかった。 平成27年調査では、前方部と後円部の3段築成、葺石が確認されている。南側造り出しから食物供献儀礼に使われたと思われる小型高坏25点・土師器はそう2点・笊形土器3点・匙形土製品1点・異形注口土器1点・食物土製品2点が出土した。北側の造り出しから儀礼祭祀を行ったと考えられる円筒埴輪列に囲まれた家形・蓋形・盾形などの形象埴輪が出土した。
セコメントをする