シゲノダン遺跡
2025-06-03


シゲノダン遺跡(しげのだんいせき)は長崎県対馬市にある弥生時代中期から後期の遺跡である。

概要

佐保川西岸の舌状突端部、段畑状の狭小な平坦部に位置し、段畑の崖面に銅鉾の鋒部が露出していたことから発見された。当時国内では出土例がなかった朝鮮系の青銅器が発見され、遺物は国指定重要文化財となった。国立歴史民俗博物館の所蔵となっている。鉄製の把頭類、鞘先、鐔、馬鐸など朝鮮半島からの将来品や銅剣、銅矛など儀器化された青銅器類、鉄剣、釶などの実用的な鉄製品が含まれる。 1967年の発見により長崎県教育委員会の依頼で九州大学が調査したが、新たな遺物の発見はなかった。遺跡の性格は祭祀、儀礼と関わる品を埋納する祭祀施設である。

調査

畑の耕作中に偶然に発見した。

遺構

青銅器埋納遺構。板石(0.7m×0.3m)び下の窪みに中に銅(75cm)を中心にして多数の青銅器と鉄器を分けて埋納する。

出土

出土品は舶載青銅器、国産青銅器、鉄器が一括で出土した。中国産(貨泉)、朝鮮半島産(把頭金具、馬鐸、鰐形銅器)、国産(変形細形銅剣、中広銅矛、鉄製品)の祭祀具がみられる。貨泉と中広銅鉾,変形細形銅剣などが共伴し、弥生時代後期と見られる。

遺物

銅製の把頭類をはじめ鞘先、鐔、馬鐸など朝鮮半島からの将来品や、銅剣、銅矛など儀器化された青銅器類と鉄剣、釶などの実用的な鉄製品の組合わせが特徴である。

指定

アクセス等

参考文献

  1. 長崎県教育委員会(1969)『対馬−シゲノダン・唐崎の青銅器を出土した遺跡の調査報告−』
  2. 宮崎 貴夫(2000)「長崎県出土の渡来銭・模鋳銭について」西海考古
[弥生時代]

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