箱式石棺(はこしきせっかん)は板状の石で周囲を囲んで箱形の空間を作り、その上方を同様の石で覆い、遺体を納める埋葬施設としたものである。「箱形石棺」ともいう。
板石を組み合わせて箱を作り、その中に遺体を納める埋葬施設である。石造りの缶としては最も簡単な構造である。日本の古墳時代では全期間を通じて使用された。
高橋健自(1915)によれば、石棺は刳抜式と組合式に大別される。刳抜式は大きな石をくりぬいて身と蓋を作る。割竹型、舟形、家型の3種類がある。組合式は複数の石を組み合わせて石棺を作るものである。組合式には箱形、家形、長持形の3種類がある。 箱形石棺は阿波の法隆寺と言われる丈六寺(徳島県徳島市)の例(文領古墳出土石棺)がある。
弥生時代には九州から瀬戸内西辺にかけて西日本で分布し,古墳時代には九州から東北地方にまで分布した。
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