重列式神獣鏡(じゅうれつしきしんじゅうきょう)は文様が上から下へ一方向に配列される神獣鏡である。
水平線により内区を数段に分け、上段から下段へ上下を同じ方向に向いた神獣が配置される。神獣鏡は鏡背の紋様の特徴により重列式神獣鏡、対置式神獣鏡、環状乳式神獣鏡、同向式神獣鏡、三角縁神獣鏡などに分類される。外区に銘帯をもつ神獣鏡は、廣漢派の神獣鏡や建安年間(196 〜220)に江南で盛行した重列式神獣鏡に多い。「正始元年陳是作重列式神獣鏡」(山口県竹島古墳出土品、九州国立博物館蔵)は紀年銘をもつ鏡として著名である。正始元年は240年で、卑弥呼が魏の明帝に使者を送った239年の翌年にあたる。
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