石山貝塚(いしやまかいづか)は滋賀県大津市にある縄文時代早期の貝塚である。
伽藍山からの水が瀬田川に注ぐ石山寺の前付近に東西約20m、南北約50mにわたり貝層が堆積し、淡水産貝塚では日本最大の規模である。瀬田川の右岸であり、川に向かう緩傾斜地にある。貝層の厚さは最深部で約2mある。昭和15年に発見され、昭和34年まで数次にわたり調査された。
石山貝塚を形成している貝は セタシジミ77.9%、ナガタニシ12.5%、オトコタテボシ4.6%、マツガサガイ 2.9%、イボカワニナ1%、セタイシガイ 0.9% その他であり、セタシジミを主とした貝塚である。哺乳類ではシカ、イノシシ、クマ、サル、タヌキ、ウサギ等があり、魚類ではイ、フナを中心とする。スッポン、イシガメ等の遺骸も見られる。 貝層中に押型文土器を最下層として、順次、茅山式、粕畑式、上の山式、入海式、石山式の土器が層序をなす。ほかに磨製石斧、打製石鏃、石錘、石匙、骨角器として鹿角斧、骨製尖頭器、骨針、象牙製や貝製の装身具が出土した。 貝層中に4体、貝層下の土層に1体の人骨があった。
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