桜井茶臼山古墳
2024-10-12


桜井茶臼山古墳(さくらいちゃうすやまこふん)は奈良県桜井市に所在する前方後円墳である。

概要

全長200mの初期ヤマト政権の大王クラスの前方後円墳である。鳥見山の北山麓の小尾根の先端にあり、纏向遺跡から4knほど南である。 古事記や日本書紀に伝承がまったくなく、宮内庁の陵墓にも指定されていない。 被葬者は日本書紀に記されない初期ヤマト政権の大王と考えられる。鏡の副葬枚数は国内最大であり、また鏡は精緻で種類が多いことは、当時において強大な権力を持っていた王と思われる。

調査

1949年に最初の発掘調査が行われた。1949年(昭和24年)の秋と翌25年の夏に発掘調査が行われ、尾根の末端を切断して築造された古墳と判明した。墳丘は、後円部3段、前方部2段に築造されている。埴輪は使用されていないが、後円部頂には方形段を取り巻く土師器壷列がある。

出土

石室の中はすべて、天井石に至るまで、多量の朱で塗られていた。加えて、出土品は玉杖・玉葉・勾玉・五輪形石製品等、相当数にのぼる。土器列は、一重で、北辺で東西10.6m、西辺で南北13m、壷は北辺で24〜25個、西辺で29〜30個が並べられていた。後円部の中央に長さ6.75m、幅は北小口で約1.28m、南小口で約1m、高さ平均1.60mの竪穴式石室がある。床面は、全面板石で粘土床は無く、敷石上に直接置かれた木棺は現存長5.19m、床板の厚さは22cmあり「巨大な石室に相応しい巨大な木棺」である。材質は「トガの巨木」と鑑定されている。石室内は盗掘にあっており、副葬品はいずれも断片であった。

規模

出土品


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[古墳時代]

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