大開遺跡(だいかいいせき)は兵庫県神戸市にある弥生時代の遺跡である。
六甲山南麓の沖積地内の標高約4メートルの微高地上に立地する。短径40メートル×長径70メートルの楕円形の環濠集落である。北部九州以外では、最初期の環濠集落である。住居数棟の周囲を径40m、幅約1mの環濠が巡る。2000m2に満たない小規模で簡素な集落である。
神戸市立兵庫大開小学校建設に伴う発掘調査は昭和63年8月から平成元年12月16日まで実施された。佐原真、都出比呂志、福永伸哉等のアドバイスを得た。放射性炭素年代測定は学習院大学木越邦彦が行った。
石棒は、縄文時代から弥生時代前期頃の祭祀に使われたと考えられている棒状の磨製石器である。子孫繁栄や豊穣を祈願した呪術的な道具と考えられている。 この石棒は、結晶片岩製である、粉々に割れた状態で出土した。これは、石棒を放棄する際に、細かく破砕してから、土器などと一緒に捨てられたと考えられている。復元すると全長は1メートル前後と推定される。
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