塚原二子塚古墳(つかはらふたごづかこふん)は長野県飯田市にある古墳時代の前方後円墳である。日本百名墳のひとつである。
長野県飯田市には23基の前方後円墳など多くの古墳が残っており、古墳時代の伊那谷における中核的な地域とされる。塚原古墳群は、古墳群全体が良好に残っており、飯田市内に存在する古墳の中で歴史的価値が高い。周辺には3基の帆立貝形古墳と12基の円墳が残存し、塚原古墳群と呼ばれる。塚原二子塚古墳は塚原古墳群に属する古墳で、同古墳群では唯一の前方後円墳であり、飯田古墳群の中で最大級の古墳である。天竜川を崖下に望む良好な景観を有する。周墳丘の周囲に二重の周濠を確認できる。葺石は2段前後の階段状であり、外見としては基壇となる。しかし墳丘上部は耕作等による改変を受けており、前方部に顕著にみられる段は耕作によるものであり、本来の古墳の段築ではない。円筒埴輪、形象埴輪、人物埴輪など多くの埴輪が出土する。
埋葬施設は不明であるが、後円部墳頂部に天井石の一部とみられる大型の石材が残る。地中レーダー探査において後円部中央で埋葬施設とみられる反応が確認できている。竪穴式石室の可能性が高いと見られる。埋葬施設は確認されていないが、竪穴式石室のため5世紀後半の築造と考えられている。
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